真夜中のダンディー

♪真夜中のダンディー

プロモーション・ビデオ(以降PV)と言えば口パクと相場は決まっていますが、なんとこの曲のPVでは桑田さんが生で歌っていて、しかも、映像のほとんどが桑田さんの顔のアップという異色のものとなっています。

この手法だけでも驚きなのですが、僕にとって最も衝撃的だったのは桑田さんの顔です。
髭を生やし、怒りと憂いと嘲笑が入り混じった表情で歌う桑田さんの顔はもはや「サザンの桑田」のそれではありませんでした。

見る人によってはこの曲のPVは「ただ単に桑田佳祐が歌ってるだけ」に思えるかもしれませんが、僕はサザンオールスターズという高級ブランド品を脱ぎ捨てた素の桑田佳祐という男の存在感、そして、詞とメロディーの曲力(きょくぢから)に圧倒されました。

♪真夜中のダンディー

この曲はJIVEという缶コーヒーのCMに起用されたんですが、CMではサビの部分だけが流れましたし、桑田さんのコミカルな演技もあって、僕には当初ミディアム・テンポのノリのいい曲というイメージしかありませんでした。

でも、初めて全曲通して聴いた時、それまでの桑田さんのイメージとは全く異なる歌詞だったので、僕はとても驚きました。
それに、いくらサザンのイメージに合わない曲とはいえ、サザンが活動中のソロ・シングルでしたし、何か嫌な予感がしたんですが、まさかこの曲から桑田さんが言うところの「闇の世界」である“孤独の太陽”にまで発展するとは当時思ってもみませんでした。

ちなみに、CMの数あるヴァージョンの中で、僕は銭湯篇が一番好きです。

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