BOHBO No.5
♪BOHBO No.5
初めてこの曲のタイトルを聞いた時、「ボーボ?久々に悪い虫が起きてきたな」と思いました。
僕の言う「悪い虫」というのは言葉どおりの悪い意味じゃなくて、愉快犯的に大衆を驚かそうとする桑田さんの茶目っ気みたいなものです。
でも、この茶目っ気はあくまでも陽の部分であって、その裏にある陰の部分はミュージシャンとしての欲求不満のような気がします。
桑田さんはもはや何をやっても容認されるほどの大物になってしまった自分の立場に苛立ちを感じ、大衆に向かって「こんなのはどうだ!驚いたか?」とこの曲を投げつけた。
僕にはそう思えてならないんです。
♪BOHBO No.5
タイトルは妖しげなのに、歌詞の本質はシリアスという点に“マンピーのG★SPOT”と相通ずるものを感じます。
しかし、僕だけかもしれませんが、歌詞にこれまでの傾向とは異なるものを感じるんです。
桑田さんの曲には過去の恋愛の回顧や愛した女性への未練を描いているものがとても多いのですが、この曲の「俺」は、「フラれたくらいじゃくじけない」、「負けたら這い上がる」と、これまでの主人公には見られなかった、実に前向きな姿勢の持ち主です。
そこで、僕はまたいつもの勝手な解釈をしました。
この曲は、恋に、友情に、そして、将来進むべき道に悩める世代真っ只中にいる、桑田さんの息子さんたちに捧げられたメッセージ・ソングなのではないかと。
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